グットバイ(完全版)
恋愛詩人の一節をそのまんま拝借して
女を口説くなんて最低だよ
アイム総理とひとこと断ったらどうだ?
ぼくは気障な台詞を並べられないので
一晩中嘔吐するアルコール依存症になった
見知らぬ女に乱暴したのは明白に病気のせい
ディーエヌエー鑑定やエムアールエー検査は
もはや必要ない
無理心中なんてダサイ
他人と違うこと自体がコンプレックスなのだ
死にたい奴は死なせておけ
ぼくはぼくできみはきみだ
水曜日に初ランチした女と
日曜日には正常位で昼セックス
それがぼくの日常茶飯事
星条旗のランチョンマットの上には
ペリカンステーキにチェリーワイン
ピンク色のシャンパンも用意されている
ああ最高の執事だ
ぼくの前頭葉で遊ぶ羊たちを
ついでに追っ払ってくれればね
納屋は焼くな!
嘆きのイディーアスは
血海鼠になって
オデッセイアを追う
走れエロス・ホメーロス!
きみの六十九回忌に
何としても間に合わせるのだ
生きるか死ぬかはもう問題ではなかろう
悔恨の過去に戻りたければ
堂堂と正面玄関から出るといい
二十四時間錠は開けてある
そんなことにも気付かなかったのか
さらば友よ
志を高くして男は生きなければならぬ
というのは死んだ父の口癖だった
安心してくれないか
あんたの寸志と莫大な借金と
諾諾たる正義感と気紛れな癲癇質を
ぼくはしっかりと受け継いだよ
ぼくの上半身は感情のない銀行員として
毎日毎日他人の口座を盗み見しているが
ぼくの下半身は娼家から戻ってこない
紅白のベッドシーツに
これ以上黄色い陰謀を残さないでくれ
意図せぬにせよ
特別サービスにせよ
水色のブラウスの釦と釦の間から
トキドキ見え隠れする
透け透け黒のブラジャーに押し込められた
女子行員の意外と饒な乳房を揉み
葡萄の粒粒を猫舌で転がせば
ぼくの夢は鋼鉄の独房に閉じ込められる
苺模様の下着のなかに手をしのばせ
固い真珠貝をこじ開けてしまったら
ぼくの人工心臓は廃屋となった工場の
薄汚れたペイブメントに
赤褐色の蛋白質を流し続けるだろう
今夜も
唐突な夜にその名を呼べど
返事は曖昧な闇の中へと消えてゆく
偏屈でありふれた日常は
ぼくの日記に何も記録されないから
ショーウィンドーの血の気のないマヌカンに
マジックインクで陰毛を落書し
勢いでブロンドの毛髪を書き足して
メガロポリスに聳え立つネオンの神に
ぼくは跪き祈る
おお血塗れのマリーよ
もう二度とぼくの前に現れるな
秋波を送るのはこれっきりにしてくれないか
周波数がきみと合わないのは
初めから分かっている
きみと甘いキスを交わしたいのは山山だが
残念ながらぼくは身長が低すぎた
アフロディーテ!
だれもぼくの戯言を聞いてはいない
運命と警官には逆らわないほうがいいに
決まっているさ
幸と不幸と正義と不正義の境界線は
いつだって超適当に変わるものだ
白白しく明けかかる
東の空に背を向けて
クタびれた街の背後へ墜ちてゆく
海月のような女に向かってぼくは呟く
ぼくの怒張した物語を
その底なしの咽喉に咥え込むな
ぼくの純粋な善意を
凡百の男たちのタクラミと一緒クタにするな
賤しくタダ飯を啄むノンキャリじゃないんだ
そのバランスの壊れかけた年代物の天秤秤に
ぼくの生身の心臓を載せるつもりか
あまつ小枝
ぼくはもう旅に出なければならない
饒舌になり過ぎてしまったから
二瘤駱駝の背に跨り
蜃気楼のタクラマカンを
西へ西へと進むつもりだ
メルセデス・キャメル!
まあ冥土の置き土産は何ひとつないけれど
今はこう言うしかないのだね?
ありがとう
そして
サヨナラと
女を口説くなんて最低だよ
アイム総理とひとこと断ったらどうだ?
ぼくは気障な台詞を並べられないので
一晩中嘔吐するアルコール依存症になった
見知らぬ女に乱暴したのは明白に病気のせい
ディーエヌエー鑑定やエムアールエー検査は
もはや必要ない
無理心中なんてダサイ
他人と違うこと自体がコンプレックスなのだ
死にたい奴は死なせておけ
ぼくはぼくできみはきみだ
水曜日に初ランチした女と
日曜日には正常位で昼セックス
それがぼくの日常茶飯事
星条旗のランチョンマットの上には
ペリカンステーキにチェリーワイン
ピンク色のシャンパンも用意されている
ああ最高の執事だ
ぼくの前頭葉で遊ぶ羊たちを
ついでに追っ払ってくれればね
納屋は焼くな!
嘆きのイディーアスは
血海鼠になって
オデッセイアを追う
走れエロス・ホメーロス!
きみの六十九回忌に
何としても間に合わせるのだ
生きるか死ぬかはもう問題ではなかろう
悔恨の過去に戻りたければ
堂堂と正面玄関から出るといい
二十四時間錠は開けてある
そんなことにも気付かなかったのか
さらば友よ
志を高くして男は生きなければならぬ
というのは死んだ父の口癖だった
安心してくれないか
あんたの寸志と莫大な借金と
諾諾たる正義感と気紛れな癲癇質を
ぼくはしっかりと受け継いだよ
ぼくの上半身は感情のない銀行員として
毎日毎日他人の口座を盗み見しているが
ぼくの下半身は娼家から戻ってこない
紅白のベッドシーツに
これ以上黄色い陰謀を残さないでくれ
意図せぬにせよ
特別サービスにせよ
水色のブラウスの釦と釦の間から
トキドキ見え隠れする
透け透け黒のブラジャーに押し込められた
女子行員の意外と饒な乳房を揉み
葡萄の粒粒を猫舌で転がせば
ぼくの夢は鋼鉄の独房に閉じ込められる
苺模様の下着のなかに手をしのばせ
固い真珠貝をこじ開けてしまったら
ぼくの人工心臓は廃屋となった工場の
薄汚れたペイブメントに
赤褐色の蛋白質を流し続けるだろう
今夜も
唐突な夜にその名を呼べど
返事は曖昧な闇の中へと消えてゆく
偏屈でありふれた日常は
ぼくの日記に何も記録されないから
ショーウィンドーの血の気のないマヌカンに
マジックインクで陰毛を落書し
勢いでブロンドの毛髪を書き足して
メガロポリスに聳え立つネオンの神に
ぼくは跪き祈る
おお血塗れのマリーよ
もう二度とぼくの前に現れるな
秋波を送るのはこれっきりにしてくれないか
周波数がきみと合わないのは
初めから分かっている
きみと甘いキスを交わしたいのは山山だが
残念ながらぼくは身長が低すぎた
アフロディーテ!
だれもぼくの戯言を聞いてはいない
運命と警官には逆らわないほうがいいに
決まっているさ
幸と不幸と正義と不正義の境界線は
いつだって超適当に変わるものだ
白白しく明けかかる
東の空に背を向けて
クタびれた街の背後へ墜ちてゆく
海月のような女に向かってぼくは呟く
ぼくの怒張した物語を
その底なしの咽喉に咥え込むな
ぼくの純粋な善意を
凡百の男たちのタクラミと一緒クタにするな
賤しくタダ飯を啄むノンキャリじゃないんだ
そのバランスの壊れかけた年代物の天秤秤に
ぼくの生身の心臓を載せるつもりか
あまつ小枝
ぼくはもう旅に出なければならない
饒舌になり過ぎてしまったから
二瘤駱駝の背に跨り
蜃気楼のタクラマカンを
西へ西へと進むつもりだ
メルセデス・キャメル!
まあ冥土の置き土産は何ひとつないけれど
今はこう言うしかないのだね?
ありがとう
そして
サヨナラと
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